お世話になっているOさんからとなる。
ワンゼとコゼットは10歳くらい離れていそうですし、ワンゼがコゼットのお父さん代わりをしていたとしたら、「ゼフの娘であり孫娘」は成立しますし。
わたくしはゼフが父シュトロイゼンもしくは大海賊である元妻リンリンに幼いコゼットを預けていたと愚考しています。
シュトロイゼンお祖父ちゃんは沢山いる子や孫の中で料理の才能が飛び抜けている孫娘コゼットちゃんに手塩にかけて料理を教えていたのではないのかな、と想像しております。リンリンも料理上手かつ可愛らしい顔立ちで政略結婚に使えそうな女の子が息子ワンゼの縁で義理の娘として手元にいることに悪い気はしなかったのでは。
ジェルマ王国が兄妹・姉弟結婚が可能な旨、承知いたしました。
婚姻形態は国や時代によって変化するものでございます。スウェーデンのキョウダイ婚の事例は存じませんでしたが、現代日本で可能とされるイトコ結婚がアメリカでは近親婚として良しとされないことは存じておりました。なので、anigame_truth樣の「ジャッジ・エポニーのきょうだい結婚説」や「万国では叔姪婚が可能説」を拝読した時に、「ジェルマは古代日本のようにきょうだい婚まで可能、万国は中世ヨーロッパのハプスブルク家みたいに叔姪婚が可能なお国柄である」と考えておりました。親族内での結婚は一族独自の技術や先祖から受け継いだ財産の流出を防ぐのに有効な手段でございますし。
ジェルマ王室の王位継承が実力主義というのは、あの武力がものを言う国風で大いに納得できます。が、わたくしは女王主体説に一票を投じたく存じます。
理由は3つあります。
まず、anigame_truth樣のご考察では、複数人のジェルマ王子たちが王室を離脱しています。王位継承が女王から王女へ行われる女性王族主体であれば王子の離脱はヴィンスモーク家の存続になんら問題はありません。だからこそ王子たちは後顧の憂いなく独立していったのだと愚考致します。
二つ目は王位継承が女性王族主体だと仮定すると、ジャッジがエポニーと結婚した理由が氷解するからです。血統因子を調べられるジャッジが近親婚のリスクを顧みずに、また、リンリン・ソラ親子のように美貌と武勇ある女性とは見えかねるエポニーとなぜ結婚したのか、わたくしの中では謎でございました。離婚後にエポニーをジェルマ王族ではなく奥女中として遇しているので、恋愛結婚だったとも思えませんでしたし。
現実の日本では異母兄妹が結婚した結果、聖徳太子という歴史に名を残す天才が誕生しました。ジャッジも「濃すぎる血から誕生する天才」というメリットを狙って結婚したのか、と愚考しておりました。が、ジェルマの王位継承が女性王族主体だと仮定すると下記に記すように国王即位に必要な手順であっただけ、と単純明快な推測ができます。
三つ目は、ジェルマ王国の事情を鑑みると女性王族主体のほうが合理的だからです。
ヴィンスモークは家業が戦争の一族です。現在の王室ではイチジ王子、ニジ王子も戦闘員として戦争の前線に出ていますし、レイジュ王女も戦闘員です。ですが、それはジャッジの科学力があったればこそで、導入される以前は、現実世界の軍隊と同じく戦闘は男性主体で、女性は戦争に参加しても食料補給や武器の管理、ペロスペローの娘でモンドールの妻の女性がしていた情報伝達係のような後方支援だったと推測します。ワンピース世界の海賊達を見ると戦闘員は男性主体ですし。
と、なりますと、歴代のジェルマ男性王族は国外に戦争へ行き、女性王族は国内の統治をしていたと愚考できます。女性王族も国外戦争に参加していたら、王国は王族不在となってしまいますので、留守をする人員が必要になります。
前線に行く男性王族には常に戦死の危険があります。王位継承が男性王族主体ですと、「王子様が(自分が)死んでしまったら家が潰れる」と家臣達も男性王族本人も気が気でないでしょう。かと言って安全な場所に男性王族を避難させることで、戦闘員の数を減らすのもよろしくない。ならばいっそ、王位継承権は国にいる女王から王女へと、女性王族主体にしてしまえば、戦闘に集中できます。
戦闘に特化した国家だからこそ女王主体になったと考えれば筋が通るかと存じます。
現実世界でこの道筋を辿った文化を持つのは中国のナシ族です。
それと古代エジプト王室では王女のみが王位継承権を持ち、継承権を持つ王女と結婚した男性が国王になります。そのため古代エジプト王族は親子結婚もしていました。例えば王女アンケセナーメンは実の父親と結婚しています。(実質的な結婚だったか、権威を強化するための建前だけの結婚だったかはわたくしの浅学ではわかりかねます。申し訳ありません)
父親と離婚した後、継承権を持つアンケセナーメンは異母弟ツタンカーメンと結婚し、それによってツタンカーメンは国王に即位しています。仲良し夫婦だったそうです。
アンケセナーメンを主人公にしたマンガを読んだことがあるのですが、ツタンカーメンの死後、妙齢な美女で出産可能年齢のアンケセナーメンが下男から高級官僚まで身近にいる男性達から「我こそを後夫に!」とアピールされて困るシーンがありました。そのマンガのアンケセナーメンは叔母の恋人と結婚して速やかに離婚する事で政治家を引退。その後、国王になった叔母の恋人が事前に打ち合わせをしていた通りに叔母を王妃に迎えました。
ここから先はジェルマ王室の王位継承権保有者が古代エジプト王室のように女子王族のみという仮定を是としまして、わたくしの愚考を記すことをお許しください。
上記の二つ目の理由の話しなのですが、アンケセナーメンの位置にエポニー、ツタンカーメンかつ叔母の恋人の位置にジャッジ、叔母の位置にソラがいたとわたくしは推測しております。
ジャッジ王子はエポニー王女と結婚して国王になり、エポニー女王と離婚後、ソラを王妃に迎えました。そして、あろうことか女王エポニーや王妃ソラがいる時にリンリンを第二夫人に据えました。ジャッジの怖いもの知らずっぷりに身震いします。
リンリンとしては、ぜひ、ジェルマ王室の王位継承権を持つプリンセスを産みたかったでしょうにキラーは王子、レザンも王子。さらにanigame_truth樣がご考察の二股事件が発覚。エポニーを含めると自分は三股のうちの一人でしかなく、しかもジェルマ王室の正統な王位継承者は既に元女王エポニーが出産済みと知った時、リンリンはもの凄い癇癪を起こしていそうです。想像すると怖いです。
もしかしたら、エポニーは武術の才能が無く、代わりにシュトロイゼン由来の料理の才能が強く出たのでは無いでしょうか? 幼いサンジがソラの為に無茶苦茶なお弁当を持って来た時、外は嵐でした。病棟のスタッフ達は暴風雨対策で忙しく、加えてエポニーがスタッフに「代わりのお弁当を作りなさい」と依頼すると、サンジ王子に恥をかかせる可能性があります。
エポニーは王子お手製お弁当のことを誰にも言わず秘密にして、大急ぎでキラキラ効果が付くほどの素晴らしいお弁当を代作したのでは。ソラはエポニーの手料理を食べた事があり、その為、蓋を開けた瞬間にお弁当はエポニー作と見抜けたと愚考しています。
ジャッジは「王族がするべきで無い」料理が得意で、逆に習得するべき武術はできないエポニーを姉妹として大切にできず、離婚後は臣籍に降ろして奥女中にしたのだと思います。
あと、ジャッジの幼少時にエルミー女王が「シュトロイゼンお父さんに似て料理上手ね」とエポニーを可愛がっていて、その事をおもしろく思っていなかった可能性もあります。ジャッジからすると、自分が危険地帯で戦死の危機にある時、エポニーは安全なお城の中でのんびり過ごしていたことになります。ジャッジとエポニーに待遇の差があるのは、この世代のジェルマ王室の王位継承者がエポニー王女しかいなかったからです。
王位継承の世代を遡るとエポニーはエルミー前女王から、エルミーは前々女王で暫定母親バッキンから、バッキンはイム様から、ということになるのですが、あの、anigame_truth樣、イム様がジェルマ女王だった可能性はありますでしょうか? あるいは、くれはがジェルマ女王で、シュトロイゼンが書類上だけ親子結婚をして国王即位後に離婚、改めてバッキンと結婚した可能性とかは。ぜひ、ご教示をいただけないでしょうか。どうかお願い致します。
次世代の王位継承はエポニー元女王の王女ベビーファイブが王位継承権第一位であり、お嫁に来たソラが産んだエルミー前女王の王孫女レイジュが第二位、前々女王の孫姫コゼットが第三位だと思います。
同じ「女王の孫」でも父親がジェルマ国王のレイジュのほうが王室を離脱したジェルマ王子が父親であるコゼットより順位は上に来ると考え、さらに「女王の孫」より「女王の子」がその上に来ると判断し、この順位としています。
あと、もしかしたら第四位をシャーロット家のコンポートや十つ子の女の子達5人が僭称してるかもしれません。
シャーロット家にとって王太女ベビーファイブが行方不明になり、ソラの娘レイジュが王位継承権第一位に繰り上がったことはかなりの幸運だったかと存じます。しかし、その幸運も未来のジェルマ王室で国母として権限を振るうはずのソラをジャッジが服毒に追い込んだせいで水泡に帰します。そもそも未来の女王レイジュは血統因子の操作によりジャッジに逆らえません。なんらかの方法でその事実が露見すればシャーロット家にとってレイジュの価値は無くなります。
そして、激怒したことでしょう。ヴィンスモーク家はシャーロット家女当主リンリンをお妾さんにし、娘ソラを王妃にしておきながら、王位継承はヴィンスモーク・エポニーの血筋で行う予定であり、なにかしらの事故でシャーロット・ソラの血筋に王位継承権が移ってしまった時に備えてソラの子供たちには人体改造をして対策をしていたわけですから。
政略結婚という面で見るとシャーロット家がジェルマ王室へ国王に忠実で武勇の才能ある王太女と王子を提供したのに対し、ヴィンスモーク家は万国王室へジェルマの継承権がない王子2人という乏しい利益、それに加えて万国女王と王女を愚弄する国辱と家庭内不和という厄災を贈ったことになります。
anigame_truth樣はご考察でキラーとレザンがリンリンから虐待され、兄妹達からも冷遇されていた可能性があるとおっしゃってましたが、全面的に賛同致します。シフォンとローラ姉妹の件を鑑みるに、リンリンは政略結婚の失敗に対して苛烈です。リンリンはローラに対するような態度で二人に接していたでしょうし、兄妹達も母と姉を雑に扱ったジャッジの子に対して気持ちの整理ができずに意地悪をしてしまったり、距離を置いたりしても仕方がないと思います。わたくしは、ジャッジは有罪と断言しますが、罪の無いキラーとレザンが気の毒でなりません。ジェルマの血を引くワンゼもさぞかし居心地が悪かったことでしょう。
分別のつく年齢の兄姉たち、特に子供好きのペロスペローは弟妹達の様子を見て胸を痛め、家庭内不和の元凶ジャッジを深く嫌悪したと推測できます。
リンリンはジャッジとの政略結婚が破綻した後、ジェルマ王子ミホークとピエクロと結婚しています。女子がいる十つ子達はセーフだったとしても、ネロに対しては「王位継承権のある姫を産みたかったのに、なんで王子に産まれたんだ」とかの理不尽をリンリンは言っていそうな気がします。
anigame_truth樣のご考察では、虐待に耐えかねたキラーはキッドと一緒にシャーロット家から逃走しました。
加えて、おそらく、ワンゼも冷遇されているネロを見兼ねてジェルマの血を持つコゼットも連れて3人で姉ソラがいるジェルマ王国へ逃走し、レザンは十つ子の男の子達が心配でシャーロット家に残る決意をしたのだと愚考しています。
ワンゼとネロはソラの父親センゴクのコネで海軍にはいり、継承権第二位のコゼットは王太女レイジュに万が一があった時の控えとしてジェルマ王国に留め置かれたのだと思います。
ワンゼとネロは、国王ジャッジの従妹で、万国王子ワンゼの異母妹、ビックマム海賊団の重鎮シュトロイゼンの孫娘、愚考ではリンリンの養女であり、王位継承権第二位のコゼットがジェルマ王族として扱われずに「飯炊き女」と蔑まれ、虐待されるとは想像だにしていなかったのでしょう。むしろ、コゼットは国賓やジェルマのお姫様として大切にしてもらえるはずと安心していたのではないでしょうか。
ジェルマの血筋の子達が出奔したと知った時、シャーロット兄妹の面々はさぞかし動揺したことと思います。兄妹達がお互いを大切にしてることは作中、随所に描かれています。家出の理由が虐待からの逃走だと明らかなので探し出して連れ戻すのはためらわれたでしょうし、せめて無事で、と願うことすらリンリンの耳に入る可能性を考えると憚られる状況だったかもしれません。いえ、もしかしたらリンリンは「そんなことより今日のおやつは?」ぐらいの無関心を発揮していた可能性も勿論ありますが。
手配書でキラーとキッドを見つけて安心した兄妹は結構いたのではないでしょうか。ワンゼとネロも海軍対策で情報収集をした際に偶然、という可能性があります。いづれにしろ元気な姿に安心しつつも兄弟が敵対勢力になったことには複雑な気分だったかと思います。
これらの家庭内騒動の元凶はジャッジです。
そのジャッジが子供世代の政略結婚を持ちかけてきて、anigame_truth樣のご考察の二股事件を根に待っていたリンリンが「ヴィンスモーク家皆殺し」を提案した時、シャーロット兄妹は誰もリンリンを止めませんでした。むしろ「大賛成!」という兄妹が多かったはずです。特にソラ、逃走したジェルマの子達、レザンと交流がある兄妹は全身全霊で協力したでしょうし、交流がなかった兄妹もソラ王女を服毒と死亡に追い込んだ前科があるヴィンスモーク家とプリンを結婚させるのは阻止したかったでしょう。
シャーロット家が一丸となってヴィンスモーク家を殲滅しようとしたのは道理にかなっている気がします。
そして、anigame_truth樣のおっしゃる通り、悪の世界にも仁義はあるかもしれませんが、ジャッジに仁義はありません。
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